理学部の千徳明日香准教授(地球環境系)が、日本古生物学会にて「日本古生物学会学術賞」を受賞しました。
【日本古生物学会学術賞】
○日本古生物学会学術賞とは
日本古生物学会学術賞は、古生物学の分野で優れた研究成果を挙げ、学会の発展に貢献した研究者に対して授与されます。
○授賞理由
今回、受賞対象となった千徳明日香准教授の一連の研究「サンゴの成長様式?機能形態?環境適応についての進化古生物学的研究」では、(1)キサンゴ科に共通した出芽様式の規則性の解明、(2)非破壊的なマイクロフォーカスX線 CTイメージング法を用いたキサンゴ科の内部骨格構造の調査、(3)タマサンゴや関連する固着性サンゴの生態(形態)の解明等の成果を挙げられました。これらの研究成果は2012年以来、20編を超える出版物として公表され、その大部分が著名な査読付き国際誌に掲載されており、古生物学に対する貢献と研究への努力が高く評価され、本賞を表彰されることとなりました。
【受賞者のコメント】
このたび、日本古生物学会学術賞という大変名誉ある賞をいただき、身に余る光栄に存じます。これまで支えてくださった多くの共同研究者、学生の皆さん、そして研究を支援してくださったスタッフや関係機関の皆さまに、心より感謝申し上げます。
サンゴという生きた化石の形に、過去の環境や進化の歴史が刻まれていることに魅了され、野外調査?観察?解析を通じてその仕組みを少しずつ解き明かしてきました。本研究は、現生サンゴの成長様式や骨格形成の理解を通じて、古生物学の新しい可能性を探る試みでもあります。
今後も、サンゴや他の石灰化生物を通して、生命の進化と地球環境の関わりを明らかにする研究を続け、古生物学のさらなる発展に貢献できるよう努めてまいります。
【写真1】受賞した理学部の千徳明日香准教授
【写真2】受賞式の様子